「愛される路線バスになるために」前編(2/4)

- きないくえビジネス対策委員長 × 女性バス運転手のみなさん -

女性運転手の華麗なハンドルさばき、憧れます。
どうしてなろうと思ったんですか?

委員長 :
実は私は中学と高校の6年間、沖縄市から毎日バス通学をしていたので、路線バスには本当にお世話になっているんです。
でもその間、女性運転手に出会ったことはありませんでした。
今日は4名もお越しいただいて、本当にうれしいですけど、最近は女性運転手って増えてるんですか?

半嶺さん : 東陽バスだけでも4名いますね。

仲村さん : 沖縄バスでは7名いますよ。

新垣さん :
琉球バス交通の具志川営業所も顔を合わせるだけで5名かな。
もしかしたら、それ以上いるかもしれないですけど、なにせ入社してまだ…。

委員長 : 1週間ですもんね~(笑)。

一同 :そうか~(笑)。

長嶺さん : 那覇バス具志営業所は3名です。

委員長 :
女性運転手、増えてますね。同じ女性として、その活躍はすごくうれしいです!
ところで、みなさんはなぜバスの運転手になろうと思ったんですか?

半嶺さん : 私はとにかく運転が好きでした。

委員長 :
それならタクシーという選択肢もありますよね。なぜバスだったんですか?

半嶺さん : 最初はタクシーの乗務員をしていたんです。
ある日、髪の長い女性運転手がさっそうと運転するバスとすれ違ったんです。
思わず“ハッ!”って目が釘付けになって。

委員長 : “カッコいい~”って?!

半嶺さん :
はい。それからはもう、とにかく大型自動車二種の免許を取って、バスに乗ってみたい!
ただそれだけ。就職口があるかどうかなんて考えずに、50歳でチャレンジしたんですよ。

委員長 :
すご~い!ちなみにバス会社って女性運転手に限らず、常に運転手は募集しているんですか?

新垣さん・仲村さん : はい。大体、募集してますね。

委員長 :
活躍できる場は多いんですね。でも、まず車体が大きいし、 多くの人を乗せて走る責任もあります。結構、勇気が必要だと思うけど、大変じゃなかったですか?

長嶺さん :
たぶん、バスの女性運転手って勇気とかあんまり意識してないと思います。
とにかく“バスの運転手になりたい”と思っているんじゃないかな。

半嶺さん : そう。“なりたい”っていう情熱とか、想いが強いよね。

仲村さん : うんうん。わかる~。

委員長 :
ホント熱いですね。やっぱり好きじゃないとできないってこと?

新垣さん : はい。バスって本当にカッコいいと思ってますから!

委員長 :
ハンドルも大きいし、それをスムーズに取り回す女性運転手の姿って、カッコいいですもんね~(笑)。

一同 : そうそう。

長嶺さん : 私は、父がバスの運転手だったんですよ。

委員長 : なるほど。やっぱり身近に感じてたんですか?

長嶺さん :
そういうわけでもないですけど、子どもの頃は“あんたはバスガイドになりなさい”って言われてました。
実際、妹はバスガイドになりました。

委員長 :
そうか~。バスが好きならそういう選択肢もありますよね。

長嶺さん :
実は、父は亡くなるちょっと前に、“性格的にバスガイドは無理だから、運転手になったらいいさ~”って言ってました。
当時、私は運送業をしていたんですが、父が亡くなった後にその言葉を思い出して、“よし、父の跡取りになってやろう”って思ったんです。

委員長 : なんか、すごくいい話(涙)。

長嶺さん : それで大型自動車二種の免許を取り、その日のうちに今の会社へ面接に行きました。

委員長 : わぁ~、すごい!行動派ですね。

一同 : (拍手)

仲村さん :
私も半嶺さんと同じで、タクシードライバーをしていて、国際通りでバスの女性運転手を見て、“あれ、女性もできるんだ”って思ったのがきっかけです。
それまで、バスの運転手って年配の男性のイメージが強かったから。

長嶺さん :
女性バス運転手って前職がタクシードライバーだった方、多いですよ。

半嶺さん :
私ね、バスを運転している時に女性のタクシードライバーとすれ違ったら“こっちの世界に来~い!”って念じてしまうんです。

委員長 : 半嶺さん、ウケる~(爆笑)。

一同 : (爆笑)。

半嶺さん :
タクシーにもバスにもそれぞれの良さがありますけど、バスってお客さまが私の到着を今か今かと待ってるんですよ。
それってホントにうれしいです。

委員長 :
目的のバスが来たらみんなそう思いますよ。
特に夏の暑い日とか、“待ってました~”って。バスの運転手さんにはそういう喜びがあるんですね。
知らなかった。新垣さんはどうしてバスの運転手に?

新垣さん :
友人の女性バス運転手からの紹介ですが、実は父も本当はバスの運転手になりたかったらしいんです。 大型自動車二種の免許を取ることができなくて、バスは断念したそうなんですが…。

委員長 : じゃあ、お父さんの夢を新垣さんが叶えたんですかね?

新垣さん :
そうなりますかね(笑)。免許が取れたときは “やった~! お父(とう)を超えた~!”って気持ちで、すぐに“お祝いに握り寿司用意しといてね”って父に電話しました。

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